パトロン

パパがパトロンだった。
あ、いや、違うの。私、バカなんじゃないの。パパがパトロンなの。
私のパパ、つまり愛人が、私以外の女の子のパトロンだったの。
それ知った時、なんか悔しいような気がして、それ以来、ちょっとパパに対してツンケンしてる。
パパもそういうこと気付いてるから、最近、メールはいつも通りだけど、あまりうちに来なくなって。
パパがパトロンしてる子、モデルさんらしいの。どこで知り合ったのかしらないけど、私みたいなキャバ嬢くずれじゃ、太刀打ちできない。
そのモデルさん、これからもっと大きい事務所に移籍したいってことで、パパの庇護を求めたらしいんだけど、パパもその子のためにけっこう色々面倒みてあげてるみたい。
これ、すべて、パパの正妻から聞いたんだけど。
パトロン募集
私、パパの正妻とすごく仲がいいの。正妻も、もともとホステスしてて、似たような水商売の業種だからって、私にも親切にしてくれて。
私からみたら、ただのキャバ嬢とホステスさんを同列に扱うなんておこがましいって思うんだけど。
「あの人、モデルとか女優とかに目がないから」って正妻さんは困ったように言ってた。どうも、流れるお金が尋常じゃないみたい。
「ああいう世界ってお金かかるからね」って。確かにパパ、お金持ちだけど、お金のかかる女3人で十分に行きわたるのかなぁ。
多分、正妻さんもそのあたり心配してるんだと思うよ。
正妻さんと私だけなら、まだいいけど、3人目のモデルに大金をつぎ込むなら、対抗手段を取らないとって。
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